会社を設立するなら「株式会社」と「合同会社」のどちらがいい?

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これから会社を設立する場合、「株式会社」と「合同会社」のどちらがよいのでしょうか?それぞれの会社にメリット・デメリットがあります。今回は株式会社と合同会社のそれぞれのメリット・デメリット、選択の仕方を解説します。

 

株式会社のメリット・デメリット

株式会社を設立するメリット・デメリットは次のとおりです。

株式会社は「所有」と「経営」が分離されている

株式会社は、所有者である株主は会社に出資をしますが、会社の経営は株主から委任された取締役が行います。株主は出資をし、会社が儲かったときに利益が還元されればそれでよいので、自分で経営しなくても、得意な人が経営をした方が多くの利益の還元を受けることになるからです。もちろん株主が自ら取締役となり会社を経営することはできます。

 

多数の株主から出資を集めることができる

多くの中小企業では株主が取締役となっています。一方で、上場して多くの株主から出資を受けたり、ベンチャー企業や提携企業から出資を受けたりする会社も多くあります。

株主が経営者にならなければならないのであれば簡単に出資をすることはできませんが、そうでなければ「儲かりそうだから出資しよう」という人からお金を集めることができます。

「所有」と「経営」が分離されている、ということは資金調達の手段が多様である、ということに繋がります。

 

株主は有限責任である

会社が倒産し、会社に借金が残ったような場合、株主は出資したお金の返還を受けることはできなくなりますが、会社に残った借金を背負うことはありません。

このように出資者である株主が、出資額の責任以上の責任を負わないことを「有限責任」といいます。株式会社の株主は「有限責任」となります。

 

合同会社より信用力がある

株式会社は多くの株主から出資を集め、その出資を元手に大きなビジネスを行うことができます。日本を代表するような会社は、まず「株式会社」である、と言ってもよいでしょう。合同会社に比べて株式会社は大きな会社というイメージがあるため、対外的には信用力が高いと言えるでしょう。大手と取引する際や採用をする際などでメリットが出てくるでしょう。

 

設立コストが合同会社より高い

株式会社を設立する際は、最低でも20万円程度のコスト(印鑑作成や専門家への依頼したときの費用を除く)がかかります。設立コストは合同会社より高くなります。

 

その他について

株式会社でも、1円からの出資でも設立できますし、出資者は1名以上いればよいこととされています。また、会社が得た利益については法人税等が課税されます。これらは合同会社と特に違いはありません。

 

 

合同会社のメリット・デメリット

合同会社を設立するメリット・デメリットは次のとおりです。

合同会社は「所有」と「経営」が一致

株式会社と違って、合同会社の場合は、出資者が自ら経営を行います。
所有と経営が一致しているので、出資者が多数になることは想定されていません。したがって、株式会社よりも資金調達の手段は限定されます。
同族で経営する場合や少数の仲間で経営する場合などが合同会社に適しているでしょう。

 

出資者は有限責任である。

株式会社と同様に合同会社の出資者も「有限責任」となります。つまり、会社が倒産し借金が残ったような場合でも、出資者が責任を負うことはありません。ただし、合同会社の場合は「出資者」と「経営者」が同じであるため、連帯保証をしている場合など、経営者としての責任を負う可能性はあります。

 

株式会社より信用力は低い

合同会社は小規模の同族経営の会社というイメージがあるため、株式会社と比べると信用力は低いと言えるでしょう。

 

設立コストが株式会社より安い

合同会社の場合は、公証人の定款認証が不要で手数料が不要ですし、登記費用も安いため、設立コストは6万円程度のコストで済みます。株式会社よりも設立コストを低く抑えることができます。

 

その他について

合同会社でも、1円からの出資でも設立できますし、出資者は1名以上いればよいこととされています。また、会社が得た利益については法人税等が課税されます。これらは合同会社と特に違いはありません。

 

 

会社設立後に会社形態を変更することはできる?

まずは設立コストが安い「合同会社」を設立して、うまくいったら「株式会社」に変更したい、と考えられる方もいますよね?そのようなことは可能なのでしょうか?

会社設立後に「合同会社」から「株式会社」へ会社形態を変更することは可能です。したがって、当初は合同会社とし、事業規模が拡大した後に株式会社に移行するということも考えられます。ただし、会社形態を変更する際に商業登記が必要となり、登録免許税や登記手数料等の費用は発生しますので注意してください。

 

 

結局、株式会社と合同会社はどっちがいいの?

結局、ほとんどのケースで株式会社の方がメリットがあり、合同会社のメリットは「設立コスト」ということくらいとなってきます。

例えば、幅広く事業を行っていくのであれば、対外的な信用力が相対的に高い株式会社を採用すべきでしょう。合同会社は知名度が低く、取引先に敬遠され取引の障害となることも考えられますし、人材を募集するときも不利となる場合があります。

一方、個人資産の管理会社として位置づけたり、少人数で特定の業務だけを行うような場合など、対外的な信用力がそれほど問題とならないような場合には、合同会社を採用し、設立コストの軽減を図ることが考えられるでしょう。

 

 

まとめ

株式会社と合同会社の違いやそれぞれのメリット・デメリットについて解説しました。少しでも安い方がよい、と合同会社を選ぶのではなく、会社が長く続くことを見据えて、どちらがよいかを正しく判断するようにしましょう。

 

この記事を書いた人
松本 佳之

税理士・公認会計士・行政書士
みんなの会計事務所代表。「税理士のノウハウを会社成長の力に」をモットーに、大阪で起業支援、中小・ベンチャー企業の支援や税務の他、個人確定申告、相続・相続対策等の税務業務を手掛ける。

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