支払いサイトとは?どのように決めればよい?

経理業務
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取引に関する取り決めを行う際には、事前に「支払いサイト」を決める必要があります。では支払いサイトとは、一体どのようなものなのでしょうか。

今日は支払いサイトの概要や日数の計算方法など、支払いサイトにまつわる基礎知識をお伝えします。支払いサイトに関する法律についてもお伝えしますので、会社の規模や取引内容が下請法に該当する場合は参考にしてみてください。

 

支払いサイトとは

支払いサイトとは、簡単にいうと購入と支払いの間に設けた期間(支払いまでの猶予期間)のことです。

「掛け売り」や「掛け買い」の契約では、支払いサイトをあらかじめ決めておくのが一般的。「掛け売り」や「掛け買い」とは、その場で支払わず、一定期間が経過した後に支払う条件で売り買いを行うことです。

また、企業間では、支払いサイトを締日から数え始める(起算する)ケースがよく見られます。締日(しめび)とは、その名の通り定まった期間の取り引きをいったん締める日のことです。

 

例えば、毎月の末日に締日を設定している場合は月末に当月分の売り上げを合計し、売上高(売掛金)を確定します。

 

そうして締日に決定した金額を、あらかじめ取り決めた日に支払ってもらうのです。この方式を「締め方式」と呼びます。

 

これに対して、売買が成立するたびに支払うのは「都度方式」です。即時に支払いを行うため、都度方式に支払いサイトは関係ありません。

 

取引頻度が少なければ「都度方式」とすることができますが、一定期間で多数の取引を行う場合には「締め方式」にしないと請求する側も支払う側も大きな負担となってきます。

 

 

一般的な締め方式の支払いサイトの例

一般的な締め方式の支払いサイトは次のとおりです。

  • 月末締め翌月末払い
  • 月末締め翌々月末払い

 

月末締め翌月末払いの場合は、締日から30日後に支払いを行います。そのため、支払いサイトは「30日」です。

一方、月末締め翌々月末払いの場合は締日から60日後に支払いを行います。この場合の支払いサイトは「60日」です。

 

なお、30日の支払いサイトを「30日サイト」と呼んだり、60日の支払いサイトを「60日サイト」と呼んだりする場合もあります。こちらもよく使う言葉ですので、経理を担当する方は覚えておくとよいでしょう。

 

支払いサイトの決め方

では、支払いサイトはどのようにして決めればよいのでしょうか?

支払いサイトを決める際、まずは、業界の一般的な支払いサイト(業界の慣行)の有無を確認しましょう。

業界の一般的な支払いサイト(業界の慣行)がある場合は、それと大きく異なる支払いサイトを設定することは難しいと思われます。一方、業界の一般的な支払いサイト(業界の慣行)がない場合は、当事者間で交渉して支払いサイトを決めることとなります。

 

この場合に考慮しなければならないのが「資金繰り」の観点です。

「資金繰り」の観点から、自社に有利な支払いサイトにするとよいでしょう。『自社が売り手の場合、代金の受領は早く』、『自社が買い手の場合、代金の支払いは遅く』なるような支払いサイトにしておくと、資金繰りで有利になります。

仕入や経費等の支払いのタイミングよりも、売上等の入金のタイミングが遅い支払いサイトとしてしまうと、その間の繋ぎ資金が必要となるため、注意が必要です。初めは大きな影響がなくても、事業が拡大するとともに影響が大きくなってくる可能性があります。

なお、当事者間で決めた支払いサイトは「契約書」の中でも明確に記載しておきましょう。

 

このように、支払いサイトは、原則として、業界の慣行や当事者間での交渉の中で決めるものですが、次に説明する下請法についても考慮しないといけません。

 

支払いサイトに関する法律(下請法)

続いて、ご紹介するのは、支払いサイトに関する法律です。

支払いサイトにまつわるルールは「下請代金支払遅延等防止法(通称:下請法)」で定められています。

 

その内容が、こちらです。

親事業者は下請け事業者に発注した物品を受領した後、60日以内に代金の全てを支払う義務がある。もし期日を過ぎたら、下請法違反に当たる。

 

 

例えば、10月15日に商品を納品した場合、物品の受領日は10月15日です。

この場合は12月14日までに代金の全額を支払う必要があり、12月14日を超えると下請法違反に当たります。

 

仮に支払いサイトを「60日」と決めていた場合でも、起算するのは締日ではなく物品を受領した日です。もし物品の受領が月内になりそうなら、支払いサイトは30日にしておくと安心でしょう。

 

なお、検査や検収に要する日数は免除されないため、支払期日を過ぎても未払いのままになっている場合は「支払い遅延」という扱いになります。

 

支払い遅延となると、物品を受領した日から数えて61日目~支払いが完了するまで、その日数に応じて下請け事業者に遅延利息(年率14.6%)を支払わなければいけません。

 

ただし、下請法の適用となるのは、親事業者の資本金が1,000万円を超える場合のみです。親事業者の資本金が1,000万円未満の場合、支払いサイトに法律上のルールはありません。また、親事業者の資本金が1,000万円を超える場合でも、すべての場合に下請法が適用される訳ではなく、次の要件に当てはまる場合にのみ下請法が適用されます。

(公正取引委員会「知って守って下請法」より引用)

 

不要なトラブルを防ぐためにも、掛け方式や締め方式で取引をする場合には下請法についてしっかりと知識を蓄えておいてくださいね。

 

 

まとめ

今日は支払いサイトの概要や日数の計算方法など、支払いサイトにまつわる基礎知識をお伝えしました。

親事業者として下請け事業者に発注する場合も、下請け事業者として親事業者から仕事を請け負う場合も、下請法に関する知識は必要です。支払いサイトについて取り決めをするときは、下請法を理解した上で契約に臨むことをオススメします。

 

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