電子契約とは?そのメリットや法的な問題について解説!

経理業務
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「脱はんこ」の動きとともに電子契約を利用する場面が増えてきています。この電子契約とはどのようなものなのでしょうか?そのメリットや法的な問題と併せて解説します。

 

電子契約とは?

電子契約とは、契約の手続きを、インターネットを使ってオンライン上で行うことを言います。

 

電子契約システムを使って、当事者の一方が、電子契約に署名をして送信し、受領した者が署名をして返信することで契約が成立します。

 

電子契約システムによっては送信時に、電子証明書やタイムスタンプを付すことにより、なりすましや偽造を防止することもできます。

 

多くの電子契約システムでは、無料のアカウントを用意しており、当事者の一方が電子契約システムを使っていなかったとしも電子契約のサービスを利用することができます。

 

 

 

電子契約のメリット

【メリット1】印紙税を節税できる

印紙税法で決められた契約内容の契約書を作成するときは、契約書に収入印紙を貼付して、印紙税を納めなければなりません。収入印紙の金額は、契約内容や契約金額によって異なりますが、200円から数十万円となっています。

 

しかし、この印紙税は、紙媒体で契約書を作成したときのみにかかるものなので、電子契約書を作成した場合にはかかりません。なぜなら、印紙税は「文書」を作ったときに課税されるもので、電子媒体の文書は想定されていません。つまり、電子契約にすることで、印紙税の節税を図ることができます。

 

 

 

【メリット2】契約事務の効率化を図ることができる

 

通常、紙媒体の契約を締結するときのフローは次のようになります。

1.契約書を作成して印刷。複数枚あるときは製本作業が必要。

2.上司に押印申請して契約書に押印。

3.送付状を作成し、送付状と契約書を締結先に郵送(返信用封筒等を同封することも)

4.契約締結先が押印し、返送する

郵送でやりとりをすると、順調にいっても1週間程度かかることがあるでしょう。契約に合意していたとしても、形式が揃うまでにそれだけの時間がかかってしまいます。

さらに、製本作業に失敗してやり直ししたり、送付状を作るのに手間取ったりすることもあるのではないでしょうか。権限者である上司が出張で不在であれば、出張から戻ってくるまで手続きを進めることができません。

 

これを電子契約に置き換えると、印刷・製本・上司の承認待ち・郵送といった部分の業務を省くことができます。電子契約でも権限者が電子媒体で承認する必要はあるので、承認行為を省略することはできませんが、上司の元に契約書を持って行く必要がありませんし、不在時でもインターネット上で承認することができるので、承認待ちの時間を削減することができます。

 

これらは1件あたり10分程度の効率化に過ぎないかもしれません。しかし、年間の契約書作成件数で考えてみてください。多くの契約書を作成しているのであれば、その積み重ねで大きな業務効率化を図ることができるでしょう。

 

【メリット3】契約書管理の効率化を図ることができる

紙媒体で作成した契約書は担当の部署でまとめて保管することとなります。

契約書を閲覧んしようとすると、契約書を管理している部署までいかなければならないですし、担当者が不在ですぐには閲覧できない、ということもあるでしょう。

しかし、電子データであれば、共有のサーバーに保存し、必要な部署にアクセス権限を与えていれば、わざわざ行かなくてもすぐに閲覧することができます。

 

 

電子契約は法的に問題ないの?

電子契約に関してはさまざまな法令等の規律が存在します。では、電子契約の最も重要な機能、存在意義とは何でしょうか。それは、第一に契約として適法、有効であること、第二に万が一契約の相手方と契約の存否や内容に争いが生じた場合に、訴訟等における証拠として力を有すること、の二つです。

日本の法律において、契約締結の方式は原則として自由であり(民法522条。ただし、個別に例外が定められている契約類型等を除きます)、必ずしも書面による必要はありません。したがって、電子契約による契約締結も原則として適法、有効です。

それでは、訴訟等における証拠としての取り扱いについてはどうでしょうか。民事訴訟法上、電子契約についても、紙媒体の書面等と同様、証拠として提出することについて制限はありません。

しかし、契約の相手方から有効性等が争われる場合には注意が必要です。紙媒体の契約書に関しては、書面に押印がなされている場合には原則として印鑑の名義人が書面記載内容どおりの意思表示を行ったと推定されます。これは、日本における伝統的なはんこ文化に基づく考え方です。他方で、電子契約においては、このような裁判実務上の理論、経験則の蓄積が必ずしも十分ではありません。近時、電子契約の有効性が争点となる場合において、電子署名、ソフトウェアベンダや認証事業者による電子証明書の発行等の方法により電子契約成立の真正を証明する事例が見受けられます。裁判実務上も、技術的にも、非常に移り変わりの激しい分野ですので、電子契約を利用する際には、最新の動向への注意が必要です。

 

 

電子契約書の作成方法は?おすすめの電子契約システムは?

 

電子契約をするには電子契約システムを利用するとよいでしょう。

主な電子契約システムには次のようなものがあります。

 

Docusign
米国の企業が提供するサービスですが、日本語にも対応しています。世界180カ国以上で使用、世界でのシェアも高いため、安心して利用できるサービスです。

月額料金が10ドル~でリーズナブルで使いやすいサービスです。

 

クラウドサイン
弁護士ドットコム株式会社が提供する国内シェアNo.1のサービスです。

日本企業のサービスであり、日本人が使いやすいユーザーインターフェイスで、連携するサービスも多く、日本人が使いやすいサービスでしょう。

 

GMO電子印鑑Agree
GMOインターネットのグループ企業が提供するサービスです。大手インターネット関連会社のサービスなので、安心して利用することができます。
月10文書まで作成することができる月額基本料金無料のお試しフリーサービスも設けられています。


 

その他にも電子契約システムには様々なサービスがあります。料金や使用方法が違うので、試用した上で自社にあった使いやすいサービスを選択するとよいでしょう。

 

 

まとめ

電子契約について解説しました。最近は「脱はんこ文化」という言葉もあるように、業務の中で非効率な部分は見直していこうという動きがあります。

 

この記事を書いた人
今西大介

弁護士
今西・山本法律事務所代表(東京弁護士会所属)。
中小企業やスタートアップ、ベンチャー企業を中心に、契約支援業務や紛争解決のほか、企業の新規事業展開等に関する相談も多数手がけている。

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