就業規則とは?就業規則の必要性や役割は?

労務
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あなたの会社に就業規則はありますか?あったとしても、形式的なものになっていませんか?就業規則は労働トラブルを防止するための大切なルールです。その就業規則がなかったり、機能していないものになっていると逆にトラブルを起こすきっかけにもなってしまいます。今回は就業規則の必要性について、社会保険労務士が解説します。

 

そもそも就業規則とは?

就業規則とは、労働者の労働条件や遵守すべき企業秩序を、統一的・画一的に明文化したルールのことをいいます。

国が国民の権利や義務を憲法で定めているのと同様に、就業規則とは、会社と労働者の双方が遵守しなければならない会社の憲法、基本ルールであるといえるでしょう。労使間や従業員間のトラブルを防止し、企業秩序を維持するためにルールを定めることは、会社経営上、極めて重要な役割を持っています。

労働基準法では、常時10人以上の従業員を使用する事業者に対して、就業規則の作成と所轄の労働基準監督署長への届出を義務付けています。そのため、該当する会社は法律上就業規則を作成することが必要です。この場合、就業規則を変更する際にも、所轄の労働基準監督署長への届出が必要です。

 

 

就業規則はなぜ必要なの?就業規則の役割は?

就業規則には、主に次のような役割があります。

労働トラブルを防止するため

厚生労働省によると、職場のトラブルに関する相談件数は毎年110万件を超えており、相談内容としては、解雇や雇止め、退職勧奨などの雇用契約の終了に関すること、そして、景気の悪化による業績不振を理由とした労働条件の引き下げに類するものの割合が多くなっています。

これらのトラブルは、経営者が労働者を雇用する際に、労働時間や賃金、退職・解雇に関することなどの労働条件を明示していないことや、「就業規則」を作成していないことなどが原因であるケースが多いようです。

このようなトラブルを未然に防止するためには、経営者と労働者が共に納得した「職場全体のルールづくり」をした上で、経営者と個々の労働者による労働条件等に関する取り決めを行うことが必要です。これは、労働者がいきいきと、高いモチベーションをもって働くことのできる職場づくりの第一歩となり、企業が発展するためのたいへん重要な要素になります。この「職場全体のルールづくり」こそが、就業規則の作成なのです。

 

良好な職場環境を作るため

就業規則の作成はトラブルの未然防止につながるだけではありません。

もし、勤務態度や成績が悪い場合に、経営者の一存で賃金の引き下げや解雇が行われる職場があったとしたら、その職場は、労働者が安心して働ける職場と言えるでしょうか。

賃金や労働時間などについて明確なルールがあれば、労働者はこれに沿って安心して働くことができますし、経営者も安心してその手腕を発揮できるでしょう。

安心して働ける職場づくりこそ、労働者が高いモチベーションをもって、いきいきと働くことのできる職場づくりであり、生産性の向上や業績アップにつながるのです。これこそが就業規則を作成する本来の意義であり、就業規則を作成することの重要な点です。

 

 

結局、就業規則は作った方がいいの?

このように就業規則にはとても大切な役割があります。そのため、労働者が10名以上の企業に作成と労働基準監督署への届け出が義務付けられているものですが、労働者が10名に満たない企業も含め全ての企業で作成することが重要でしょう。

しかし、中小企業の現実を見ると「法令による作成・届出義務を守るため」や「助成金を受給するためのもの」といったイメージが強く、「市販のモデル就業規則に社名を入れただけで済ませた」、「労働者に周知していない」、「就業規則の規定と実際の職場の労務管理が食い違う」など、本来の就業規則としての機能を果たしていない状況があります。このような企業では「機能しない就業規則」がトラブルの原因となってしまう恐れがあるのです。

ですので、労働者の人数に関係なく、その会社に合った就業規則を作成していくことが重要です。自社だけで進めるのが難しいときは社会保険労務士などの専門家に相談するとよいでしょう。

 

 

まとめ

就業規則の必要性について解説しました。うちは従業員も少ない中小企業だから・・・と疎かにしがちですが、どんな会社でも労働トラブルが起きる可能性はあります。労働トラブルは会社と従業員の双方にとって気持ちのよいものではないうえに、他の従業員にもマイナスの影響を与える可能性があります。誰しも、労働トラブルの多い会社に勤めたくないですよね!?経営者には労働トラブルを未然に防止する責務があると言えるでしょう。

この記事を書いた人
小田数美

社会保険労務士
小田社会保険労務士事務所代表
事業会社、税理士法人、社労士事務所の勤務経験を経て、独立開業。社会保険関係手続きや助成金に強い!

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